映画『ディア・ドクター』感想

ディア・ドクターこの村に医者はいない・・・
★★★☆

 
 八千代緑が丘TOHOでリバイバル上映があったので観にいってみた。
公開時には特に興味がなく観にいかなかったが年末の映画ランキングなどで
取り上げられる事も多く評判も高かったので観たくなったのだ。
プレミアスクリーンで料金1000円+ポップコーンサービスという
なかなかお得な鑑賞になった。

以下若干ネタバレありの感想






 正直なところもうちょっとシンプルな人情話かなと思っていたが
複雑な人間心理を割りとドライに淡々と描写するような映画だった。
 物語は人口1500人の村にただ一人の医者、伊野治(笑福亭鶴瓶)が失踪する所から始まる。
そこから少し時間を遡って彼がなぜ失踪しなければならなかったのかが浮き彫りになっていく
構成だ。こう書くとなにかサスペンスか推理ドラマっぽいがまったくそうはならなかった。
 結局映画ではハッキリとした結論を描かずに観客に考えさせる終わり方となっている。
だから観終わった直後はちょっとモヤモヤが残る感じだ。
観て面白かったというよりは観終わった後しばらくして色々考えてしまうタイプの映画ですね。
 偽医者という行為が善なのいか悪なのか、正しいのか間違っているのか。
「被害者」の村民も伊野を庇ったり持ち上げたりまた叩いたりすることもなく
答えの出ない問題提起のみがなされているような感じ。
 
主演の鶴瓶はあまり好きではないのですが役柄にはとても合っていたように思います。
胡散臭さと飄々とした感じがナイスキャスティングです。
あと八千草薫が非常に良いですね。さすがというか美人は婆ちゃんになっても美人
なのだなと。ああいった場所にあれだけ美人で上品な婆ちゃんがいるかどうかは別として。
娘で女医役の井川遥もよかったです。
余貴美子演じる看護士はちょっと不気味というか怖かったかな。最後まで何を考えてるのか
わからないとこが。

 印象に残ったシーンは薬屋が椅子ごと倒れこんで思わず助けた刑事に対して言った
「いまあなたが助けたのは私を愛していたからですか?」と言うところかな。
それから井川の最後の台詞。「あの先生なら、どんな風に母を看取ったのだろう」
人が本当に求める医療とは何か。そんな事を考えさせられました。


ただしこの映画はテンポがあまり良くないので中盤はちょっと間延びしています。
そこらへんが自分には減点だったかな。
もうちょっとサクサク話が進んでれば★4つでした。

ディア・ドクター@ぴあ映画生活
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

スポンサーサイト
映画 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2010/01/10 18:41
コメント

管理者のみに表示