映画『戦場でワルツを』感想

戦場でワルツを★★★☆

2009年のアカデミー賞において外国語映画賞にノミネートされた作品。
(受賞作品は「おくりびと」)
昨年劇場公開されたが行けなかったのでDVDにて鑑賞。
以下ネタバレあるかもな感想。














戦争ドキュメンタリーをアニメで描くという異色作。
ストーリーは主人公=監督が1982年にイスラエル国防軍として
レバノン内戦に従軍した体験を元に描かれている。
従軍したにも関わらず当時の記憶がぽっかり抜けている事に
疑問を抱いた監督が同じ部隊の仲間やカメラマンに会い
記憶を取り戻していくという流れになっている。

この作品で使われているアニメーションの技法は
ネットでよく見られるFlash。この技法の欠点は紙芝居っぽくなりがち
という所だがその点を3DCGと組み合わせる事によって
立体感及び臨場感を高めている。
ドキュメンタリーとアニメを組み合わせるのは一見矛盾しているようにも
感じられるが戦争という非現実的な世界を描写するにはベストマッチだと
再認識させられた。
今ではCG技術の向上により実写で「リアル」な戦場の再現も可能だが
戦場というもの自体がそもそも非現実的と言える世界なので
リアルに近い実写では観客にはより「非現実的」に見えてしまうのだ。
その点アニメは元々非現実世界を描くのに向いている表現であり
まさに目からウロコでした。
通常のアニメと違い太い描線の劇画をそのまま動かしているような作風は
日本人からするとかなり新鮮で刺激がありました。
個人的には兵士の妄想シーンはアニメならではなので
もうちょっと見たかった感じですが・・・
特に序盤で巨大な女性が海を泳いでくるシーンなんかは
ちょっと「崖の上のポニョ」を思い出して面白かった。
また人間の記憶の曖昧さの例なども興味深く
最後まで飽きずに観ることができました。

戦争ドキュメンタリーという分野は現代の日本人がまず作れない分野であり
そういった意味でも一見の価値はある作品でした。
若干過激な表現がありますが中高生に観てもらいたい一本です。


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映画 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2010/08/29 23:14
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